レトロ看板【電機メーカー編】
ナショナルや東芝、日立。戦後の経済発展を担ったこれらの企業の看板は今でもたくさん残っています。今回はそれら電機メーカーのレトロな看板や系列の電気屋さんを紹介します。新たに見つけたら随時更新していきます。
【ナショナル】
ナショナル電球。僕がレトロ看板に興味を持つきっかけとなった建物です。ナショナルの原点ともいえる電球の看板です。場所は長野県の奈良井宿ですが、江戸時代風の木造建築と昭和レトロな看板が上手くマッチしています。
撮影地:長野県奈良井 撮影年:2018年8月
自転車はナショナル。自転車はパナソニックのイメージがありましたがこの看板は年季が入ってそうです。ちなみにナショナルの創業者である松下幸之助はもともと自転車屋で丁稚奉公をしていたことから自転車には思い入れが深く、戦前のころから自転車製品を作っていました。
撮影地:東京都世田谷 撮影年:2021年1月
上二つに比べると現代的な「National」。しかし建物の上を見るとひし形のCIマークとともに「イトチューチェーン」の文字が。CIマークは伊藤忠の旧ロゴで1940年に決められました。伊藤忠と取引があったということでしょうか。
撮影地:西武池袋線沿いのどこか 撮影年:2021年2月
【東芝】
ブロック塀に残るホーロー看板です。東芝の傘マークが誕生したのは戦後間もない1950年。Joshibaと誤読されることがあったため、1969年から現在のロゴを使い始めたそうです。
撮影地:東京都世田谷 撮影年:2020年7月
こちらも傘マークが残っています。「ラジオ商会」という店名もよいですね。渋谷はど真ん中でも意外と昔ながらの建物が残っています。
撮影地:東京都渋谷 撮影年:2021年2月
右側からです。インバーターエアコンとは東芝が1981年に世界で初めて開発した家庭用エアコンで、これのおかげで冷房だけでなく暖房機能も搭載できるようになったそうです。
左側です。「カラー」の文字が手が込んでいます。現在ではテレビのことをわざわざ「カラーテレビ」とはいいませんね。廃品回収車の「ご不要になりましたカラーテレビ、CDラジカセ、ミニコンポ…」というアナウンスも懐かしい感じがします。
昔は電化製品を分割払いすることが多かったのでしょうか。この看板は割とあちこちに残っているようです。ちなみにこれは赤穂玩具博物館の案内看板(上)の下にありました。その意味では純粋に残っているものではないです。(このあたりの「つくられたレトロ」に厳しい方もいるので)
撮影地:兵庫県赤穂 撮影年:2020年3月
こちらも東芝ストアーです。家電というより洋服とかぬいぐるみとかが売っているようです。
撮影地:埼玉県飯能 撮影年:2021年2月
ここにも傘マークが!ちなみに下はsuidenという送風機メーカーの看板です。
撮影地:大阪府堺 撮影年:2020年3月
【日立製作所】
日立製作所の系列店はチェーンストールといいます。当時の人はstoreがストールと聞こえたのでしょう。メリケンとかと一緒ですね。
撮影地:東京都世田谷 撮影年:2020年10月
こちらも。亀の甲マークがあるだけでテンションが上がります。
撮影地:東京都世田谷 撮影年:2021年4月
ここは日立だけでなく、パナソニックやシャープの製品も取り扱っているようです。マイビデオとはシャープが1979年に発売したビデオデッキで、テレビの下に置くビデオというイメージを作りました。
撮影地:東京都下北沢 撮影年:2021年6月
【三洋電機】
住所プレートと一体化した三洋電機のホーロー看板です。青梅は昭和レトロを押していてレトロな看板も多く飾られていますが、これは中心部から離れたところに自然に残されていました。
撮影地:東京都青梅 撮影年:2021年2月
こちらはロゴがあの三洋電機にそっくりですが、パナソニックを取り扱っています。建物の右半分が塗りつぶされており看板建築としても興味深いです。
撮影地:東京都本郷 撮影年:2021年5月
【三菱電機】
三菱電機ストア。三菱単体(少なくとも外見は)の電気屋さんは珍しい気がします。
撮影地:東京都下北沢 撮影年:2021年6月